• 小林 真理

    Mari Kobayashi
    人文社会学研究科 教授
研究分野

専門分野:文化資源学(文化政策学)

研究課題:
文化を支える諸制度、それと反対のベクトルである文化の発展を阻害する制度について関心をもってきた。研究の中心を法制度においてきたが、最近は国や自治体の文化政策のドラスティックな動きに対して、文化にとってよりよい政策の企画、立案、執行のあり方について考えている。とくに行政改革が現実に行われ、市町村合併の推進及び2003年に地方自治法改定で施行された指定管理者制度が導入される状況の中で、公立文化施設(美術館、文化ホール等)の望ましい運営方法とそれを管理する文化政策のあり方を研究の対象としてきた。
他方、芸術を支える制度としての劇場についても関心を持っており、この数年はドイツの劇場のあり方をめぐる動向、それを取り巻く文化政策、環境について関心をもって研究している。とはいえ、そもそも「制度」そのものについて疑問をもっていることから、あるべき「制度」に固執しているわけではない。むしろ「制度」を超えた活動、とくにドイツの社会文化活動とそれを巡る政策に大いなる関心を持っている。

略歴
  • 1987.3
    早稲田大学教育学部社会科社会科学専修卒業
  • 1987.4
    早稲田大学大学院政治学研究科修士課程政治学専攻入学
  • 1990.3
    早稲田大学大学院政治学研究科修士課程政治学専攻修了(政治学)
  • 1990.4
    早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程政治学専攻入学
  • 1993.5
    早稲田大学人間科学部助手(1996年3月まで)
  • 1996.3
    早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程政治学専攻単位取得満期退学
  • 1998.4
    昭和音楽大学音楽学部助手
  • 2000.4
    静岡文化芸術大学文化政策学部講師
  • 2001.1
    博士(人間科学)
  • 2004.4
    東京大学大学院人文社会系研究科助教授
著書

共著、「芸術の生まれる場」、2009.3
共著、佐々木雅幸、川崎賢一、河島伸子「グルーバル化する文化政策」、2009.7

論文

「博物館法改正に関する一考察ー誰のための博物館法か」、文化資源学、2008.3
「指定管理者制度の成果と課題」、地域政策研究、2009.3
「文化芸術施設の管理のあり方」、都市問題研究、2009.10
「「文化行政」とは何であったのか?自治体文化行政論再考」、地域政策、42-47頁、2010.3
「地域に住まう?文化でつながるコミュニティの可能性」、住宅、3-10頁、2010.7

研究報告書

「都市政策の課題と芸術文化の役割 研究ドキュメント2004-2008」、2009.3