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飯島勝矢 未来ビジョン研究センター教授
飯島勝矢教授らの研究論文がGeriatr Gerontol Intに掲載されました
飯島勝矢 未来ビジョン研究センター教授
老健施設や介護施設におけるCOVID-19ワクチン接種の安全性を検討するために、3回目のSARS-CoV-2のmRNAワクチン接種後の老健入所者の健康状態について後ろ向き研究を行いました。349施設の3回目のワクチン接種を受けた26550人の入所者のなか、ワクチン接種後2週間以内に、35人の高齢者(0.14%)に悪化がみられ、そのうち2名(0.008%)が死亡,5名(0.019%)が予定外の入院を要し,3名(0.011%)が接種1ヵ月後まで回復しませんでした。
入院に至った健康状態の悪化の発生率は,接種後2週間で0.135/10,000人日であり,308施設における前年度のCOVID-19を除いた入院率(11.07/10,000人日)よりも低くなりました。これらの結果は、老人ホームを対象とした先行研究の結果と一致している結果となりました。したがって、本研究では、SARS-CoV-2に対するmRNAワクチン接種後の老健施設の高齢入所者における有害事象のリスクが異常に高いことを示すデータは明らかになりませんでした。
タイトル:
Survey on the health status within two weeks after mRNA vaccination for SARS-CoV-2 in geriatric health services facilities in Japan
共同研究者:
Yamaguchi Y, Okochi J, Urano T, Ebihara T, Kadono T, Arai H, Iijima K, Ishii S, Kuzuya M, Rakugi H, Akishita M, Higashi K, Koichi Kozaki K
ジャーナル:
Geriatr Gerontol Int. 2023 Nov;23(11):892-893. https://doi.org/10.1111/ggi.14700
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東京大学未来ビジョン研究センター
教授 飯島勝矢