伊藤錬氏(Sakana AI共同創業者・最高執行責任者) 講演会「AIの作り方、AI企業の作り方」
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日程:2024年11月19日(火)
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時間:11:00-12:15
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会場:ハイブリッド形式 【オンライン】Zoom ウェビナー 【ご来場】東京大学大学院 情報学環ダイワユビキタス学術研究館 (3階) ダイワハウス石橋信夫記念 ホール
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主催:
東京大学未来ビジョン研究センター
東京大学未来ビジョン研究センター安全保障研究ユニット -
共催:
朝日新聞GLOBE
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言語:
日本語(英語同時通訳なし)
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お申込み:
下記お申込みフォームからどちらか一方をご選択の上お申し込みください。
オンラインにご参加の方は、ご登録完了後、講演会前日に事務局より招待URLをお送りします。
※会場(対面)参加については、学生・大学院生および教職員、研究関係者の積極的なお申込みをお待ちしております。
安全確保のため、当日は身分証のご提示をお願いいたします。
※定員になり次第、受付を終了させていただきます。あらかじめご了承ください。東京大学未来ビジョン研究センターと朝日新聞GLOBEは、今後の活動についての情報を提供するため皆様の個人情報を収集させていただいております。この情報はいかなる第三者にも開示致しません。
2024年のノーベル物理学賞と化学賞では、AI関連の研究成果が受賞しました。世界のあらゆる分野で、今まで以上にAIの役割や可能性について注目が集まっています。日本はAI後進国といわれますが、その日本発のスタートアップ企業であり、革新的なAI開発手法によって国内企業としては最速でユニコーン企業に名前を連ねた企業が「Sakana AI」です。本イベントでは、朝日新聞編集委員の宮地ゆう氏を司会にお迎えし、Sakana AI共同創業者(COO)伊藤錬氏から、「AIの作り方、AI企業の作り方」というタイトルでお話をしていただきます。
講演者:伊藤 錬 (Sakana AI 共同創業者/COO)
司会:宮地 ゆう (朝日新聞 編集委員)
開会/閉会挨拶:佐橋 亮 (東京大学東洋文化研究所 准教授)
※本セミナーは、外務省の外交・安全保障調査研究事業費補助金により開催いたします。
11月19日、東京大学未来ビジョン研究センター安全保障研究ユニットは伊藤錬氏(Sakana AI)をお迎えし、「AIの作り方、AI企業の作り方」というタイトルで、AIの開発方法や企業の成り立ち、そして今後の展望についてお話しいただきました。AI技術の進化とその社会的影響に主な焦点を当てていただきました。
まず、伊藤氏から、Sakana AIの設立背景について紹介がありました。同氏によれば、伊藤氏を含む三人の共同創業者はそれぞれ異なるバックグラウンドを持ち、AI業界において革新的なアプローチを追求しています。また、伊藤氏自身は外務省での経験を経て、メルカリでスタートアップの運営に関与し、AI企業への投資に関与されてきました。現在のビジョンは、AI技術をより民主的に、かつ持続可能な形で発展させることです。特に、AI開発が急速に進む中、大規模モデルを構築するためには膨大な計算資源とデータが必要であり、これが持続可能性の観点から問題視されている、との指摘もありました。
伊藤氏によれば、こうした課題に対し、Sakana AIは、AIの開発において「小型でオープンソース」という新たな革新的なアプローチを採用しています。これは、従来の大規模モデルに依存せず、より効率的かつ持続可能な方法でAIを開発することを目指すものです。具体的には、異なる専門家を集め、知見を融合させることに特徴があります。
さらに、伊藤氏からは、AI技術の進化は、社会に多大な影響を与える可能性がある点についても指摘がありました。特に、業務の自動化や効率化が進むことで、従来の仕事の在り方が変わることが予測されます。伊藤氏からは、AIが人間の仕事を奪うのではなく、むしろ人間をエンパワーする存在である旨強調されました。また、今後の展望については、ワークフローのオートメーション化が重要なテーマであり、Sakana AIは、AI技術を用いて業務プロセスを自動化し、より効率的な社会を実現することを目指しているとのことです。また、グローバルな視点からも、日本がAI開発において重要な役割を果たすことが期待されている旨の指摘もありました。
発表の後、宮地ゆう氏(朝日新聞)が議論に加わり、その後、聴衆から質問を募りました。同セミナーでは、宮地ゆう氏が司会を務め、佐橋亮准教授(東京大学)から開会のあいさつがありました。
*本セミナーは、外務省の外交・安全保障調査研究事業費補助金により開催いたしました。