グローバル・コモンズ・フォーラム2025
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日程:2025年10月07日(火)
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時間:9:30-16:45
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会場:東京大学 弥生講堂・一条ホール (ハイブリッド開催)
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共催:
東京大学
東京大学グローバル・コモンズ・センター
理化学研究所 -
使用言語:
英語(日本語同時通訳有り)
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参加費:
1,000円(現地参加、定員300名) /無料(オンライン参加)
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参加申込:
現地参加、オンライン参加ともに要事前登録
※現地参加の申込みは、定員になり次第締め切らせて頂きます。
※また、現地参加の方々には、当日ネットワーキングの場として、フリースペースを設ける予定です。
プラネタリー・バウンダリー科学は、現在の経済の在り方が、地球システムの安定性と弾力性ーー「グローバル・コモンズ(人類の共有財産)」の限界を超えつつあることを示しています。人類のwell-beingを支える「地球の安全な運用圏」から逸脱してしまう前に、経済システムを根本的に変革することが緊急に求められています。
そのための有効な手段の一つは、自然資本の価値を正当に評価し、経済的な意思決定に組み込むことです。本フォーラムでは、世界各地から多様な専門家が集い、プラネタリー・バウンダリー科学の最新情報、自然資本の価値づけを通じた新たな経済システムへの移行の加速、地域の取り組みとグローバルな視点との連携、それを支える効果的なAIガバナンスの構築といった道筋を提示します。
グローバル・コモンズ・フォーラム事務局
cgc.forum.adm[at]ifi.u-tokyo.ac.jp
※[at]→@に差替えてお送りください。
10月7日、東京大学未来ビジョン研究センター グローバル・コモンズ・センター(CGC)は、理化学研究所と共催し、「グローバル・コモンズ・フォーラム2025」を、東京大学弥生講堂一条ホール/オンラインのハイブリッド形式で開催しました。会場とオンライン合わせて約600名の参加がありました。
地球システムの危機と経済変革の喫緊性
人類の活動を支える安定的でレジリエントな地球システムは、「グローバル・コモンズ」(人類の共有財産)です。しかし、20世紀半ば以降の急速な経済発展により、わたしたちは地球システムの限界を急速に超えつつあり、その影響が世界各地で経済や生活の安定を脅かしています。しかしながらSDGsや気候変動に関するパリ協定の進展は期待通りには進まず、昨今の地政学的な変動もあり、グローバル・コモンズの保全を目指す国際的な取り組みは、危機的状況にあります。
本年のフォーラムでは“Safeguarding Global Commons through Transition to Nature Positive Economy” (ネイチャー・ポジティブ経済へ移行し、グローバル・コモンズを守る) をテーマとし、グローバル・コモンズの保全のための新たな経済システムに向けた具体的な道筋の提示に取り組みました。特に、自然資本の評価と経済システムへの統合をめざした「ネイチャー・オン・ザ・バランスシート」イニシアティブ (自然資本の価値を経済の意思決定に取り込むことを目指すイニシアティブ) の紹介、企業における最新の取り組みと共に、社会実装に向けた議論が行われました。
・開会挨拶
五神真理事長(国立研究開発法人 理化学研究所)、石井菜穂子ダイレクター(CGC)
・基調講演
Thomas Crowther教授(Restor)、Dominic Waughray氏(WBCSD)
・特別講演: プラネタリー・ヘルスチェック 2025
Johan Rockström教授(ポツダム気候影響研究所)
・セッション1: 成長と安定を支える、自然の資本化
・セッション2: 投資可能な資産としての自然 ― 実現へのファストトラック
・セッション3: 資本アプローチ – ケープタウンANCAサミットとの連携
・セッション4: ネイチャー・ポジティブ経済のための信頼基盤構築 – グローバル・コモンズを支える地域行動
・セッション5: AIと高性能計算は答えとなるか? グローバル・コモンズの目標に向けた現代AIとそのインフラの光と影
・最終セッション
藤井輝夫総長(東京大学)、福士謙介センター長(東京大学未来ビジョン研究センター)
*報告全文は以下をご参照ください。