日本学術会議公開シンポジウム「Future Earth時代における地球表層システム科学と防災・減災研究」
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日程:2019年08月07日(水)
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時間:10:00-17:00
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会場:日本学術会議講堂
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主催:
日本学術会議環境学委員会・地球惑星科学委員会合同FE・WCRP合同分科会、フューチャー・アースの推進と連携に関する委員会
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後援:
日本地球惑星科学連合、日本気象学会、日本大気化学会、日本海洋学会、文部科学省、総合地球環境学研究所, 国立環境研究所(予定)
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概要:
持続可能な社会の実現をめざす「フューチャー・アース」の活動を推進する研究者が、防災・減災の専門家とともに「人類が持続可能で公平な地球社会にて繁栄する」ための将来の方向性などについて講演・議論します。
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詳細:
Future Earth(FE)や国連の持続可能な開発目標(SDGs)に代表されるように、「人類が持続可能で公平な地球社会にて繁栄する」というビジョンの実現に向けて、様々なステークホルダーとの協働・連携が不可欠となっています。特にアジアにおいては、大気汚染による健康被害や人口密集地を襲う自然災害など、早期に解決すべき環境問題が深刻化しており、気候変動と関連した防災・減災研究のさらなる貢献が必要になっています。
そこで、本シンポジウムの第1部では、FEおよびそれを支える主な国際プロジェクトの現状を紹介すると同時に、「知と実践のネットワーク(Knowledge-Action Networks: KAN」との連携を通じた将来展望を議論します。第2部では、アジア域に焦点を当て、進行する温暖化に伴う気候変動を背景として深刻化しつつある異常気象、とりわけ豪雨災害や水害などに関する最新の知見、並びに防災・減災へ向けての取り組みの現状を共有します。最後に、今後激甚化する自然災害や深刻化する環境変化を踏まえ、「人類が持続可能で公平な地球社会にて繁栄する」ために、今後人類社会がどう対応すべきかを議論します。
本シンポジウムは参加無料、事前申し込み不要です(先着300名)。
多くの方のご参加をお待ちしております。
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10:00 - 10:15開会
開催挨拶: 武内和彦 副会長・第二部会員、地球環境戦略研究機関理事長
来賓挨拶: 横地洋 文部科学省研究開発局環境エネルギー課長
趣旨説明: 安成哲三 連携会員、総合地球環境学研究所長
司会: 安成哲三 連携会員、総合地球環境学研究所長 -
10:15 - 12:15第1部:Future Earth時代における地球表層システム科学研究の新展開
Future Earth‐GRPおよびKANによる統合的成果を目指して
春日文子 連携会員、国立環境研究所特任フェロー、FE国際事務局日本ハブ事務局長IGACに関する日本主導の研究
谷本浩志 特任連携会員、国立環境研究所室長iLEAPSに関する日本主導の研究
檜山哲哉 名古屋大学宇宙地球環境研究所教授SOLASに関する日本主導の研究
宮崎雄三 北海道大学低温科学研究所助教GLPに関する日本主導の研究
柴田英昭 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター教授GRPs-KANs連携と国-アジア地域センター連携
谷口真人 連携会員、総合地球環境学研究所副所長コメントと討論
蟹江憲史 連携会員、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授
高村ゆかり 第一部会員、東京大学未来ビジョン研究センター教授 -
13:45 - 15:55第2部:気候変動と防災・減災研究の新展開
変動する大気海洋と異常気象
中村 尚 第三部会員、東京大学先端科学技術研究センター教授衛星観測を用いた豪雨形成機構の新たな理解
高薮 縁 連携会員、東京大学大気海洋研究所教授気候と社会の変化による風水害の激甚化を乗り越えるために
小池俊雄 第三部会員、土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター長気候変動による河川洪水の変化
平林由希子 芝浦工業大学工学部教授適応策としての浄水技術の新展開
小熊久美子 東京大学大学院工学系研究科准教授気候変動影響、適応策と持続可能な開発
沖 大幹 連携会員、東京大学未来ビジョン研究センター教授、国連大学上級副学長IUGG, IAMAS 100周年を記念して:地球科学と大気科学の100年史から見た現代的課題
中島映至 連携会員、宇宙航空研究開発機構参与コメントと討論
米田雅子 第三部会員、慶應義塾大学先導研究センター特任教授
西田貴明 京都産業大学生命科学部准教授 -
16:05 - 17:00総合討論
司会:江守正多 連携会員、国立環境研究所副センター長
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閉会
閉会挨拶:安成哲三 連携会員、総合地球環境学研究所長
8月7日、日本学術会議講堂において、日本学術会議環境学委員会・地球惑星科学委員会合同FE・WCRP合同分科会、及びフューチャー・アースの推進と連携に関する委員会の主催(後援:国立環境研究所など)による公開シンポジウム「Future Earth時代における地球表層システム科学と防災・減災研究」が開催されました。
シンポジウムの第1部では、FEおよびそれを支える主な国際プロジェクト(Global Research Project: GRP)の現状を紹介すると同時に、知と実践のネットワーク(Knowledge-Action Networks: KAN)との連携について議論しました。第2部では、アジア域に焦点を当て、進行する温暖化に伴う気候変動を背景として、深刻化しつつある異常気象、とりわけ豪雨災害や水害などに関する最新の知見、並びに 防災・減災へ向けての取り組みの現状を共有しました。公開シンポジウムには120名ほどが参加し、研究者と活発な議論が行われました。
シンポジウムの詳細、また講演資料のダウンロードにつきましては、国立環境研究所地球環境研究センターのウェブサイトをご参照下さい。