• 論文

    平松 雄司 未来ビジョン研究センター受託研究員
    井出 博生 未来ビジョン研究センター特任准教授
    古井 祐司 未来ビジョン研究センター特任教授

平松雄司受託研究員らの論文がBMC Geriatricsに掲載されました

メタボリックシンドロームのスクリーニング(診断)は循環器系疾患予防のためのプロセスですが、現行の日本の診断基準以外にもいくつかの基準が国際的に提唱されており、どのような診断基準を採用するかは非常に重要な課題です。

本研究ではメタボリックシンドロームの診断基準の構成要素(腹部肥満・高血圧・中性脂肪・HDL-C・高血糖)及び複数の診断基準別のメタボリックシンドロームの有病割合を、性・年齢別に横断・縦断的に分析しました。その結果、性・年齢別で構成要素及び診断基準別の有病割合が異なることを見出しました。特に、女性は腹部肥満、男性は高血圧の有病割合が全年代に渡って高く、腹部肥満の有病を前提とするメタボリックシンドロームの診断基準と前提としない基準とでは、性・年齢別に有病割合の見え方が大きく変わってくることが分かりました。このことは、日本のメタボリックシンドロームの診断基準のあり方に対し大きな示唆を含み、今後の医療政策に新たな知見を提供すると考えられます。

タイトル:


Differences in the components of metabolic syndrome by age and sex: a cross-sectional and longitudinal analysis of a cohort of middle-aged and older Japanese adults.

著者:


Yuji Hiramatsu, Hiroo Ide & Yuji Furui

ジャーナル:


BMC Geriatrics
https://bmcgeriatr.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12877-023-04145-0

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受託研究員 平松 雄司