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No.4
技術ガバナンス研究ユニット
バーチャルリアリティを活⽤したアンコンシャス・バイアス研修の提案~ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの加速に向けて~
No.4
技術ガバナンス研究ユニット
エグゼクティブサマリー
現在、企業・行政・教育機関を始めとする様々な組織でダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の取り組みが進められている。DE&I推進は、ジェンダー・ギャップの解消を始めとして、イノベーションの活性化、一人ひとりが自分らしく働ける環境づくりやウェルビーイングの向上など日本が抱える複数の重要課題に共通する重要な施策となりうる。
しかしながら、世界経済フォーラムから毎年発表される「ジェンダー・ギャップ指数」の最新(2023年)の日本の結果は、先進7カ国で最下位の146か国中125位、過去最低の状況である。また、国連が国際幸福デーに毎年発表する世界幸福度調査でも、2022年の世界幸福度ランキングにおいて日本は54位でやはり先進国で最下位であり、DE&Iの加速は喫緊の課題である。
DE&Iを阻害する最大の要因の一つに、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)が挙げられる。誰しもが持つアンコンシャス・バイアスはいたるところに存在するため、人事にかかわる意思決定や職場の人間関係を始めとして組織に様々な形で影響を与えている。近年、アンコンシャス・バイアス克服に向けた研修を取り入れる組織が増えているものの模索の段階であり、より効果的な取り組みに対する社会的な関心は高い。
アンコンシャス・バイアスに取り組むためには、効果を最大化する研修のあり方を始め、実態把握とその活用など、組織全体での体系的な推進が必要である。そこで本提言は、政府を始め企業や組織におけるDE&I の加速に向けて、DE&I の戦略的な取り組みに向けた方針策定、データ収集による見える化・しくみの構築とモニタリング、および、バーチャルリアリティ(VR)を活用した能動的なアンコンシャス・バイアス研修を提案する。
この社会提言は、東京大学未来ビジョン研究センター技術ガバナンス研究ユニットの研究成果の一つです。全文は以下よりダウンロードいただけます。