• 論文

    孫輔卿 未来ビジョン研究センター特任准教授
    飯島勝矢 未来ビジョン研究センター教授

孫輔卿特任准教授と飯島勝矢教授らの研究論文がArchives of Gerontology and Geriatricsに掲載されました

フレイルに関する研究の多くは、身体的な疾患や機能に焦点を当てたものが多く、フレイルとメンタルヘルスとの関係は十分に検討されていません。本研究論文は、65歳以上の地域在住高齢者を対象とした柏スタディデータを用いて、フレイル状態とうつ症状の有無によって解析対象者1,920名を分類し、その後の死亡リスクを比較しました。平均約4.8年間の追跡期間中91名の死亡が確認され、フレイルとうつ症状のいずれもない集団に比べ、うつ症状が併存したフレイルの集団で約4.3倍死亡リスクが高いことを明らかにしました。

本研究論文により、ハイリスク集団であるうつ症状を併存したフレイルの集団を特定することは重要であると考えられ、健康診断や日常診療にフレイルやうつ症状のスクリーニングを取り入れる必要性があることが示唆されました。

タイトル:


Association of coexistence of frailty and depressive symptoms with mortality in community-dwelling older adults: Kashiwa Cohort Study

共同研究者:


Hamada S, Sasaki Y, Son BK, Tanaka T, Lyu W, Tsuchiya-Ito R, Kitamura S, Dregan A, Hotopf M, Iwagami M, Iijima K

ジャーナル:


Archives of Gerontology and Geriatrics
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0167494323004004

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東京大学未来ビジョン研究センター
教授 飯島勝矢