• 論文

    孫輔卿 未来ビジョン研究センター特任准教授
    飯島勝矢 未来ビジョン研究センター教授

孫輔卿特任准教授と飯島勝矢教授らの研究論文がGeriatr Gerontol Int に掲載されました

高齢者のフレイル予防には、バランスがとれた食・栄養が基本です。その実践の根拠として、本研究論文では、高齢者の食・栄養を、老化の基盤である慢性炎症に基づき「食事性炎症指数」を用いて評価し、フレイルの新規発症との関連を7年追跡で検討しました(地域在住高齢者のコホート研究:柏スタディ)。その結果、炎症誘導食の高齢者ではフレイルになるリスクが2.03倍に高く、特に、食物繊維など炎症を抑制する栄養素の摂取不足による炎症誘導がその要因であることが明らかになりました。

したがって、フレイル予防のための食・栄養は、老化予防に基づく実践が重要で、具体的には、適量のタンパク質を摂りながら、食物繊維などの抗炎症作用がある食材(海藻・キノコ・豆など)を摂取することが重要であると言えます。

タイトル:


Impact of the Anti-inflammatory Diet on Serum High-sensitivity C-Reactive Protein and New-onset Frailty in Community- dwelling Older Adults: A 7-Year Follow-up of the Kashiwa Cohort Study

共同研究者:


Son BK, Lyu W, Tanaka T, Yoshizawa Y, Akishita M, Iijima K.

ジャーナル:


Geriatr Gerontol Int 2023.
http://doi.org/10.1111/ggi.14781

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東京大学未来ビジョン研究センター
教授 飯島勝矢