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飯島勝矢 未来ビジョン研究センター教授
飯島勝矢教授らの研究論文がGeriatr Gerontol Intに掲載されました
飯島勝矢 未来ビジョン研究センター教授
オーラルフレイルは口腔機能の軽微な衰えが重複した状態であり、歯科医療専門職が不在でも評価可能なOral frailty 5-item Checklist (OF-5) が開発されました。OF-5は口腔関連の5項目 (残存歯数の減少、咀嚼困難感、嚥下困難感、口腔乾燥感、滑舌低下) の内、2項目以上該当の場合にオーラルフレイルと判定するチェックリストです。
本研究では、千葉県柏市在住高齢者を対象としたコホート研究 (柏スタディ) のパネルデータを活用し、OF-5で評価したオーラルフレイルとフレイルや要介護認定、死亡との関連性を検討しました。結果として、オーラルフレイルの高齢者では、フレイルの該当率や新規発症率が高く、要介護新規認定や死亡に対するハザード率も高くなりました。OF-5で評価したオーラルフレイルは、地域在住高齢者のフレイルや要介護認定、死亡の予測因子です。OF-5は場所を選ばず評価可能であり、医科歯科を中心とした多職種協働によるオーラルフレイル対策に資する新たな評価指標です。
タイトル:
Oral frailty five-item checklist to predict adverse health outcomes in community-dwelling older adults: A Kashiwa cohort study
共同研究者:
Tanaka T, Hirano H, Ikebe K, Ueda T, Iwasaki M, Shirobe M, Minakuchi S, Akishita M, Arai H, Iijima K
ジャーナル:
Geriatr Gerontol Int 2023;23(9):651-659. DOI: 10.1111/ggi.14634
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東京大学未来ビジョン研究センター
教授 飯島勝矢