• 論文

    孫輔卿 未来ビジョン研究センター特任准教授
    飯島勝矢 未来ビジョン研究センター教授

孫輔卿特任准教授と飯島勝矢教授らの研究論文がArch Gerontol Geriatr に掲載されました

フレイル予防には運動習慣の維持が推奨されていますが、日本の高齢者の約半数以上は運動習慣を持たず、加齢や持病の影響で運動継続が困難な場合も多く見られます。そのため、運動以外の日常生活のなかの身体活動(非運動性身体活動)によるフレイル予防効果が注目されています。

本研究では、日本の大規模コホート調査「柏スタディ」の1288名の高齢者を対象に、非運動性身体活動と運動習慣がフレイル新規発症に及ぼす影響を7年間追跡調査し比較しました。その結果、非運動性身体活動と運動習慣は同程度にフレイル発症リスクの有意な低下と関連することが分かり、非運動性身体活動のフレイル予防効果を明らかにしました。本研究は、運動習慣がない高齢者でも日常生活のなかで活動量を増やすことがフレイル予防につながり、健康維持に貢献する選択肢を提示しました。

タイトル:


Comparison of Non-exercise Physical Activity and Exercise Habits for Preventing Frailty Among Community-dwelling Older Adults: A 7-year Follow-up from the Kashiwa Cohort Study.

共同研究者:


Lyu W, Tanaka T, Son BK, Yoshizawa Y, Iijima K.

ジャーナル:


Arch Gerontol Geriatr 2025:131:105769.
DOI: 10.1016/j.archger.2025.105769.

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東京大学未来ビジョン研究センター
教授 飯島勝矢