UNIDO×東京大学 アフリカ若者社会起業プログラム (AYSEP) ピッチイベント

2025年8月19日、東京大学と国連工業開発機関 (UNIDO) 東京事務所はTICAD9の開催に併せ、「UNIDO×東京大学 アフリカ若者社会起業プログラム (AYSEP) ピッチイベント」を開催しました。

昨年の10月より連携協定のあるUNIDOとの共催で、日本の若者によるアフリカ・スタートアップ起業支援プログラム「UNIDO x UTokyo Africa Youth Social Entrepreneurship Programme (AYSEP)」を実施しています。今回のピッチイベントはその集大成として位置付けられ、参加者はケニアでの現地研修を通じて立案した事業モデルを審査員や来場者に向けて発表しました。当日は、アフリカでのビジネスやスタートアップに関心を寄せる日本企業や学生など、関係者約100名が参加しました。

冒頭の開会挨拶では、UNIDO事務次長ファトゥ・ハイダラ氏が「技術革新と起業家精神が、経済発展の原動力になる」と述べ、若手起業家たちへの期待を示しました。

続いて、UNIDO東京事務所の足立文緒所長が、今回東京大学とAYSEPを開始した背景を説明するとともに、「AYSEPは今後日本とアフリカの関係を強化し、けん引する役割を果たすイニシアチブとなるだろう」と語りました。

ピッチセッションでは、学生がケニア研修で交流したアフリカのイノベーションハブ「JHUB Africa」の創設者であるローレンス・ンデル氏がモデレーターを務め、本プログラムに参加する学生9名が自身のビジネスプランをそれぞれ4分間で発表しました。起業アイディアは環境、健康、教育、AIなど多岐に渡り、SNSを利用した安全な薬品供給システムや、EVバイク普及に伴うバッテリー交換ステーション事業など、独創的な事業が提案されました。各ビジネスプランに対して、アフリカビジネスやスタートアップ事業の専門家である審査員からは、事業の具体化に向けた実践的な助言が寄せられました。

最後に、閉会挨拶にて東京大学 工学系研究科教授/未来ビジョン研究センター副センター長/総長特別参与の坂田一郎氏は「本プログラムの参加者が日本とアフリカの架け橋になることを期待する」と述べ、ピッチイベントは締めくくられました。

終了後には、発表者や審査員、来場者との間で活発なネットワーキングも行われました。