紛争下の資源採掘と人権侵害 – コンゴの紛争鉱物取引規制がもたらすメカニズム変化

資源が紛争の継続における動機あるいは手段として機能し、資源産出地域において人権侵害を引き起こすメカニズムを、紛争鉱物取引規制による国際社会からの働きかけがどう転換させたのかを明らかにする。
そのため、1996年から紛争資源問題が続き、紛争鉱物取引規制の対象地となったコンゴ民主共和国(以下、コンゴ)東部を対象として事例分析を行う。
具体的には、第1に、武装勢力とコンゴ国軍の行動、企業による資源取引、コンゴ政府の経済政策、周辺国の対コンゴ政策、国連PKOとコンゴ国軍による軍事作戦など、関係主体の行動を分析する。
第2に、村落での略奪、住民の殺害、強制移動、組織的性暴力などの人権侵害の状況から紛争の実態を詳細にとらえるため、コンゴ東部から逃れた難民への聞き取り調査を行う。加えて、コンゴ東部で性暴力被 害者の救済に尽力する婦人科医デニ・ムクウェゲ医師との連携のもと、コンゴ東部での人権侵害に関する情報を収集する。