趣旨
「空」は、国家的な戦略領域であり、空を利用する航空産業（航空機製造と空輸サービス）は、世界的にみて、航空路に関する航空協定、空港インフラ、安全性、信頼性の認証、先端技術の開発、経済外交等の面で、政策的方針が重要な分野です。特に、わが国の航空産業は大きな岐路にあり、民間航空機自主開発に向け、複雑化するシステムとしての安全認証体制の確立、今後の研究開発方針および体制の確保、地域航空ネットワークの構築などに関する課題を克服する必要があります。
また、航空の領域は、「ドローン」と称される小型無人航空機および、「空飛ぶ車」と称される小型航空機から、宇宙飛行まで拡大が急速に進みつつあり、「空の移動革命」が胎動しています。こうした新たな領域拡大に向け、人工知能に代表される新技術の適用、また、そのリスク評価ならびに安全性の認証および国際標準化に向けた取り組みも求められています。本ユニットは東京大学における次世代スカイシステム研究のハブとなることを目的とします。
研究内容
具体的な活動としては、
- 複雑化するシステムのリスク評価手法、また、その安全性・信頼性の認証システム、部品・素材産業との連携の仕組みと、国際標準化
- 新たな航空利用の開拓と運航管理システム、環境規制、社会的便益解析
- 素材や環境技術等での優位性を活かした先端技術のロードマップを担う人材育成等
- 共通基盤要素としては、イノベーションやリスクマネジメントを担う人材育成等があります。