東京大学と三菱UFJフィナンシャル・グループのカーボンニュートラル実現のための産学連携について

国立大学法人東京大学(総長 藤井 輝夫、以下東京大学)と株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(代表執行役社長 亀澤 宏規、以下MUFG)は、カーボンニュートラルの実現に向け連携していくことで合意しました。

地球環境に社会的な注目が集まるなか、特に影響の大きい地球温暖化/気候変動については、世界各国で今世紀半ばまでの脱炭素化を目指す動きが加速し、日本政府も昨年10月に2050年までのカーボンニュートラル達成を宣言しました。私たちは、次の世代の未来を守るために、この地球規模の取り組みを積極的に支援してまいります。

東京大学(未来ビジョン研究センター)は、今日の経済システムの生む巨大な環境負荷が地球温暖化や生物多様性の喪失をもたらし、人類繁栄の共通基盤である安定的な地球システム(グローバル・コモンズ)を壊しつつあるとの認識のもと、多様なステークホルダーと国際的に協働して、その責任ある管理(グローバル・コモンズ・スチュワードシップ)の確立を目指すべく、2020年8月にグローバル・コモンズ・センター(以下CGC)を設立しました。
CGCでは、この目的を果たすために、世界の研究パートナーと協働して社会・経済システム転換の道筋を科学的に示す*1とともに、関連する実践的研究を産学連携等により進めています。

MUFGは、自社のパーパス(存在意義)を「世界が進むチカラになる。」と定め、全てのステークホルダーが次へ、前へと進むチカラになること、そのために全力を尽くすことを企業活動の指針としています。MUFGは、世界が直面している最も深刻な問題の一つである気候変動への対応を牽引するため、2021年5月に「MUFGカーボンニュートラル宣言」を発表しました。金融機関として、お客さまとともに脱炭素化を目指すという思いのもとで、お客さまの脱炭素化に向けた取り組みやイノベーション技術への支援に積極的に取り組んでいます。
尚、MUFGは、MUFGカーボンニュートラル宣言の実現に資するCGCの活動に共感・賛同し、MUFGグループ5社*2を通じた寄付により、その活動を今後3年間にわたり支援いたします。

本連携において、東京大学とMUFGは、日本の脱炭素化へのパスウェイとその実現における金融の役割について、協働して研究を行います。本研究活動は、東京大学の学術研究及びその国際的な研究ネットワークと、MUFGの金融的知見を合わせることで、経済界・産業界における脱炭素化のビジョンと社会・経済システム転換の道筋を定量的かつ科学的に分析し、カーボンニュートラルの実現に寄与することを目的としています。この研究の成果は2022年度中の公表を目標としております。

東京大学とMUFGは、本連携を通じ、共に持続可能な社会・経済システムの構築に向け努めてまいります。

写真(左から):渡辺陽(MUFG サステナビリティ企画室長)、山本忠司(MUFG執行役員 経営企画部長)、亀澤宏規(MUFG代表執行役社長)、藤井輝夫(東京大学総長)、石井菜穂子(グローバル・コモンズ・センター ダイレクター)、城山英明(未来ビジョン研究センター長)

*1 CGC(Center for Global Commons;ダイレクター:石井菜穂子)では、東京大学の学知と国際的パートナー機関の知見を統合し、グローバル・コモンズを守るための知的枠組みとなるフレームワーク、インデックス、パスウェイ、ガバナンス・モデルの研究開発をGlobal Commons Stewardship Initiative(GCSi)として行っている。

*2 株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJ証券ホールディングス株式会社、三菱UFJニコス株式会社、アコム株式会社

詳細ダウンロード

UTokyo Focus プレスリリース

問合せ先

未来ビジョン研究センター
グローバル・コモンズ・センター
E-mail:info.cgc[at]ifi.u-tokyo.ac.jp
※上記メールアドレスの[at]は@に置き換えてください。

株式会社三菱UFJファイナンシャル・グループ 広報部
03-5218-1815