• 論文

    小舘尚文 アイルランド国立大学ダブリン校 准教授 / 未来ビジョン研究センター 客員研究員
    井出博生 未来ビジョン研究センター特任准教授

小舘尚文アイルランド国立大学ダブリン校准教授(未来ビジョン研究センター客員研究員) 、井出博生特任准教授らの論文が Health & Social Care in the Community に掲載されました

高齢者が住み慣れた場所で生活するために、在宅介護ロボットなどの支援技術が今後より大きな役割を果たすことが期待されています。アジアやヨーロッパでは、労働力不足に対する解決策としてロボットの導入が徐々に進んでいますが、家庭用ロボットに対する潜在的なユーザーの態度や認識に関する研究はほとんどありません。研究チームではフィンランド、アイルランド、日本においてアンケート調査を実施し、本論文ではアイルランドのコホート(高齢者114名、家族介護者8名、医療・社会福祉関係者56名)で得られた結果を報告しました。全回答者の70%が在宅介護ロボットの使用に前向きであり、ネガティブなイメージを持っているのは4分の1に過ぎませんでした。またプライベートで介護をしている人は在宅介護ロボットへの関心が高く、使用する準備ができていることがわかりました。これら結果は介護者のニーズが在宅介護ロボットへの関心を生み出していることを強く示唆するもので、在宅介護ロボットの開発にあたってはユーザー中心のデザイン、倫理面の検討、関連の政策などを慎重に考慮する必要があると考えられます。

タイトル:


Home-care robots – Attitudes and perceptions among older people, carers and care professionals in Ireland: A questionnaire study.

共同研究者:


Kodate N, Donnelly S, Suwa S, Tsujimura M, Kitinoja H, Hallila J, Toivonen M, Ide H, Yu W.

ジャーナル:


Health & Social Care in the Community.
DOI 10.1111/hsc.13327

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東京大学未来ビジョン研究センター
特任准教授 井出博生
https://ifi.u-tokyo.ac.jp/people/ide-hiroo/