第3回イオン未来の地球フォーラム
第3回イオン未来の地球フォーラムは自然資本をテーマに2019年2月2日東京大学安田講堂にて開催され、約700名が参加しました。本フォーラムは、地球温暖化による異常気象や食糧問題、自然資源の枯渇など地球規模課題に着目してシリーズとして開催されており、市民、学生、科学者や民間企業など世代や立場を越え、持続可能な社会へ向かうための解決策について議論するものです。毎年のテーマは、フューチャー・アースの「知と実践のネットワーク(Knowledge-Action Networks: KANs)」から選定されています。
本イベントは東京大学総長の五神真氏、および公益財団法人イオン環境財団理事長/イオン株式会社名誉会長相談役の岡田卓也氏による主催者挨拶から始まり、各々の組織がサステイナビリティにどのように関わってきたのか歴史も含めて紹介されました。五神総長からは、東京大学がフューチャー・アースの事業に日本ハブを通して貢献している紹介もありました。続いて、3つの基調講演があり、そこでは世界における今日の課題や解決策、また果たすべき役割について議論されました。地球環境ファシリティ(GEF)統括管理責任者(CEO)兼議長およびフューチャー・アース諮問委員会の委員である石井菜穂子氏は、人新世における地球のスチュワードシップについて講演し、グローバルコモンズの概念を紹介しました。北海道大学大学院教授の中村太士氏は、日本の環境における修復プロセスを多くの写真と共に紹介し、自然災害を防ぐためのグリーンインフラについて講演しました。環境省総合環境政策統括官の中井徳太郎氏は第五次環境基本計画について説明しました。
パネルディスカッションでは基調講演をした石井氏、中村氏、中井氏に加え、日経BP社 日経ESGシニアエディター/日経ESG経営フォーラムプロデューサーの藤田香氏、イオンアグリ創造株式会社 代表取締役社長の福永庸明氏が参加しました。ディスカッションのベースとして、新潟県立佐渡高校、鹿児島県立種子高校、鹿児島県立国分高校、そして東京大学環境サークルである環境三四郎から、将来の自然と社会のために今すぐにでも行動を起こす必要があると訴えるプレゼンテーションがなされ、パネリストへの質問が投げかけられました。自然環境研究センター/国連大学サステイナビリティ高等研究所 いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット 所長の渡辺綱男氏がモデレーターとなり、パネリストは基調講演や学生からのメッセージを踏まえて、今何ができるのかについて議論しました。パネリストは参加者からの質問に回答し、議論を通して出されたアイディアをどのように効率的に実施できるかということについて議論がなされました。最後に、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構およびフューチャー・アース日本委員会を代表し、東京大学特任教授武内和彦氏より講演者および参加者への謝辞が述べられ、閉会の挨拶がなされました。第4回イオン未来の地球フォーラムは東京大学にて2020年2月1日に開催される予定です。
本フォーラムはイオン環境財団、東京大学サステイナビリティ学連携機構、フューチャー・アースの共催で開催されました。
イベント概要
日時: | 2019年2月2日 13:00 – 17:30 |
会場: | 東京大学安田講堂 |
共催: | イオン環境財団、東京大学サステイナビリティ学連携機構、フューチャー・アース |
後援: | 文部科学省、環境省、外務省、農林水産省、日本学術会議、地球環境戦略研究機関(IGES)、総合地球環境学研究所、国立環境研究所、フューチャー・アース日本委員会 |
公式サイト: | http://aeon-futureearth.jp/ |