フューチャー・アース、アースコミッションの設立予定について発表

2019年1月23日、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムにおいて、フューチャー・アースとそのパートナー機関は、アース・コミッションを設立する旨を発表しました。世界のトップ科学者が既存の研究を評価し、全地球システムの視点から水、土地、海洋、また生物多様性など地球生命の基盤を維持するために達成されるべき目標設定に向けた科学的知見を提供します。

世界経済フォーラムにおける「なぜアース・コミッションが必要か」というセッションは、非営利団体アークティック・ベースキャンプによる屋外テントで開催されました。クリスティアナ・フィゲレス氏(気候変動枠組条約の元事務局長)を長期的パートナーとするアークティック・ベースキャンプの今回の目的は、世界のリーダーに2020年までの温室効果ガス排出量削減の重要性を理解してもらい、急進的な気候変動対策を促すことです。

アークティック・ベースキャンプの共同設立者であるゲイル・ホワイトマンによる司会進行で、パネルにはポツダム気候変動研究所ディレクター兼フューチャー・アース諮問委員会共同議長のヨハン・ロックストローム、フューチャー・アース事務局長のエイミー・ルアーズ、We Mean Business連合CEOのナイジェル・トッピング、そして特別ゲストとしてユース気候変動活動家のグレタ・トゥーンベリが参加しました。パネルでは、アース・コミッションの科学的背景や達成されるべき成果、他の世界的科学プロジェクトと差別化できる点やその重要性について議論が行われました。

ルアーズ事務局長は、気候変動分野の過去30年の科学の進展を振り返った上で、「他の地球システム生命基盤-例えば水、土地、生物多様性と海洋-との包括的な科学評価が行われていない。アース・コミッションの目的は、全地球システムの視点からそれを行うことである。」と強調しました。

今年中にアース・コミッションを設立し、最初のレポートを2021年に発行する予定である旨をルアーズ事務局長は発表しました。