外務省プロジェクト2023年度第1回科学技術セミナーを開催しました

未来ビジョン研究センター安全保障ユニット(SSU)では、「経済安全保障分野における主要国の動向(米中欧)と日本が採るべき政策」と題し、今年度第1回目となる科学技術セミナーを開催いたしました。

日時:2023年8月28日(月)PM13:00-PM14:10
場所:Zoom によるオンライン(非公開)

報告者:貝瀬 斉/呉 昌志 (ローランド・ベルガー パートナー)
ディスカッサント:伊藤信悟(国際経済問題研究所)、中嶋聖雄(早稲田大学)、町田穂高(パナソニック総研)
司会: 佐橋 亮 東京大学 東洋文化研究所/未来ビジョン研究センター 准教授

開催概要:8月28日、東京大学未来ビジョン研究センター安全保障研究ユニットは、貝瀬斉パートナー(ローランド・ベルガー)及び呉昌志パートナー(ローランド・ベルガー)を講師としてお迎えし、バッテリー産業に関する経済安全保障を取り巻く状況について科学技術セミナーを行いました。講師からは、米欧中での最新のバッテリー市場について米中欧の市場の現状がどのようになっているか、バッテリー周辺産業の現状についてサプライチェーンの各段階における課題はどのようなものがあるか、米欧中のバッテリーに係る経済安全保障政策の特徴やそれがビジネスに与える影響について説明があった後、そうした現状を受けた日本への示唆、すなわち日本は米欧中が構築するサプライチェーンをよく学びつつ、日本が勝てる経済圏の創出と、日本が負けない日本連合での投資体制やそれを機能させるサプライチェーンを検討すべきであるといった指摘がありました。両者の発表の後、伊藤信悟主席研究員(国際経済研究所)、町田穂高主幹研究員(パナソニック総研)、中嶋聖雄教授(早稲田大学)が主に議論に加わり、東南アジアにおけるサプライチェーン構築の課題、東南アジアに進出する中国企業や日本企業の動向等などについて話し合いました。また、外務省からも複数の参加者があり、政策関係者の高い関心をうかがわせました。本セミナーでは、佐橋亮准教授(東京大学)が司会を務めました。

※本フォーラムは外務省の外交・安全保障調査研究事業費補助金により開催いたしました。