ナジア・フサイン講師の研究がフィリピン上院の予算公聴会で引用されました

2023年11月30日、フィリピン上院の予算公聴会にて、フサイン講師が実施した水に関する調査研究(Hussain and Chaves 2023)が引用されました。全国放送されたこの公聴会では、2024年度の環境天然資源省(DENR)のプログラムとプロジェクトに焦点が当てられていました。

気候変動に起因する都市の水不足と、水危機を防ぐための新たな水源の確保が議論の対象でした。首都でありフィリピンのGDPの主要を占めるマニラ首都圏は、エルニーニョに連動した降雨量の低下により、2019年に深刻な水不足に見舞われたことがあります。2019年の危機により政府は、都市部の水供給のために追加の水源を検討する必要性に迫られました。

公聴会の議論の中でリサ・ホンティベロス上院議員は、環境天然資源省の水資源管理事務所(DENR-WRMO)に対して、2019年の水危機が都市の他の地域よりも貧困層により大きな影響を与えるという偏りが生じた理由を説明できるか質問しました。現在、エルニーニョがフィリピンに深刻な影響を及ぼしていることを踏まえ、ホンティベロス上院議員は、DENR-WRMOと首都圏上下水道システム(MWSS)が、エルニーニョに関連した水不足がマニラ首都圏の都市の貧困層に与える影響を和らげる対策を採用できないか、と質問しました。さらに、マニラ首都圏の水道事業が商業化・民営化され続けていることが、マニラ首都圏における水へのアクセスに関する深刻な不公平を引き起こしていないかどうかを、政府関係者は検討すべきだと述べました。