SDGs協創研究ユニット ダウンサイドリスクを克服するレジリエンスと実践知の探究
-新型コロナ危機下のアフリカにおける草の根の声

研究概要

世界的な新型コロナウイルス感染拡大の中で、アフリカには独自の懸念があります。

  • 第1に、保健医療体制や衛生設備が整っていない環境下での感染症対策に困難がある。
  • 第2に、各国政府による国境閉鎖や夜間外出禁止令などの厳しい政策が住民の生計を困難にさらす一方で、警察による暴力的な取り締まりによる被害が発生している。
  • 第3に、暴力的取り締まりが政府と国民の間の不信感を生み、感染症対策やワクチンの普及を妨げている。
  • 第4に、アフリカにはエボラ出血熱やマラリアなど他の感染症が併存しており、新型コロナ対策への集中が他の疾病による超過死者数を増加させている。

こうした状況に鑑みて本研究は、アフリカにおいて新型コロナの感染拡大と各国政府による対応策の両方が人々にもたらすリスクとリスク認知の実態をとらえたうえで、人々が実践知を駆使してリスクを克服していく過程を明らかにし、政府機関や援助機関等による感染症対策に対する政策提言を行います。

対象地域は南アフリカ、コンゴ民主共和国、ウガンダ、ケニア、タンザニア、ジンバブエ、エチオピアの7か国です。対象国ごとに日本と各国の研究機関の連携によるグループを設立し、国際共同研究体制を構築します。

※本研究は日立感染症関連研究支援基金の研究助成(領域開拓型研究)により実施しています。

研究体制

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