気候適応と災害、持続的開発に関する研究ユニット

趣旨

SDGの中核をなす理念「誰一人取り残さない」は、社会経済開発における最重要課題であり、途上国、貧困層、女性や障害者など社会的弱者の置かれた状況を改善し、格差是正を図ることが求められている。こういった社会的弱者に対して、気候変動は不平等に大きな影響を与え、貧困の連鎖と格差を拡大する一因となっている。気候変動の影響で水災害リスクが高まる中、治水などの気候適応策は単なる災害軽減にとどまらず、貧困や格差の解決へも貢献することで、社会経済システムの転換を駆動する一つの手段となることが期待されている。そこで本ユニットでは、喫緊の対応が求められる水災害対策としての気候適応を通したグローバルサウス諸国での社会経済システムの転換を駆動する研究開発を推進する。

研究内容

本ユニットではSDGsや国連仙台防災枠組み、パリ協定にまたがる気候変動や災害リスク、貧困削減と格差是正という地球規模課題について学際的統合的に取り組み、気候適応と水災害リスク削減を軸としてグローバルサウス諸国での実践的な問題解決に取り組む。貧困や格差に関する人文・社会科学の知見や手法、および自然科学分野での気候変動に関する最新の解析結果などを、定量化・モデル化を中核として統合し、調査・分析・開発を一体的に展開する。

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