技術ガバナンス研究ユニット AIガバナンスプロジェクト

情報技術のガバナンスを考えていくにあたっては、個別ケースや事例に焦点をあてて議論をしていく必要があります。具体的には、以下のテーマに焦点をあてて研究と活動を行います。

1. 医療×AI研究会

医療現場での課題解決に向け様々なテクノロジーが導入される中、AIやITの臨床現場での実装も進みつつあります。現場での課題を熟知する医師による開発や実装、医師と協働する開発者ら、社会実装に向けた仕組みをつくる政策関与者も増えてきました。

そのため、セミナー開催等を通して医師や開発者、政策関与者らが、それぞれの経験や知見を基に、開発・臨床現場で役立つ情報を共有し、関係者同士の交流をはかり、医療現場での新しいテクノロジーの実装を進めていくことを目的とします。セミナーは東京大学未来ビジョン研究センター、慶應義塾大学AIメディカルセンター、エムスリー株式会社m3.com編集部が主催して開催します。

 

2. 記憶と忘却のガバナンス研究会

ある人にまつわる情報をデータとして記録・活用することは、現在・将来において、個人や社会の根幹を支える知的資源になります。他方、パーソナル・データが大量に収集・蓄積・分析される現在において、社会がすべてを「記憶」することの課題も生じています。例えば「忘れられる権利」論などに見られるように、適度な「忘却」が求められるとしても、どの情報を社会的「記憶」にするか、また、その決定を誰がどのように行うか、いまだ網羅的な指針はありません。

そこで本研究会では、(a)指針の基盤となる概念・価値や、利益間の衡量の枠組みを明らかにし、(b)それを実現するための政策の方向性などを示すべく、セミクローズドな研究会を開催して報告・討議を行います。成果物は、最終的には指針を提言としてまとめる予定です。

 

3. AI社会における未来ビジョン研究会

人工知能(AI)をはじめとする情報技術と社会の相互作用は、様々なリスクとベネフィットのトレードオフ問題を生みだすため、人間の本質や社会的意思決定・制度設計に関する再構築が必要です。これらの課題に対しては、国際的かつ学際的なネットワークを構築し、多様な未来社会の方向をデザインする方法論や具体的なツールが求められます。本研究会では多様なステークホルダーと協力しながら、国際的な比較を行いつつ、実装に資するビジョン、ツールやフレームワークを調査・研究します。