SDGs協創研究ユニット 都市化する世界における複合的ストレスの解明

現代世界において、都市は変化の場になっています。洪水、水不足、熱波などの気候関連リスクから、国内外への予期せぬ人の移動まで、都市においては複合的なストレスが同時に発生しています。一方では、経済的困難、犯罪、政治的暴力などのプル要因が、人々を大量に都市へと移動させており、他方では、海面上昇、洪水、水不足などのプッシュ要因が、何百万人もの人々を避難させることが予想されます。推計によると、水不足にさらされる都市住民の数は、2000年の5億人から2050年には19億人に増加すると予想されています。ガバナンス、安全保障、それらに関連する政治的プロセスに影響を与えるこれらの破壊的な現象の中心にいるのは、普通の人々です。その人々は最も脆弱であり、搾取的な経済と政治政策の末端にいて、リスクに直面する最前線にいます。

これらの課題を都市の既存の問題と結びつけることは、社会的・政治的プロセスに貢献すると同時に、研究者や政策立案者に挑戦的な謎を提示することにもなります。多くの都市では、住宅や水などの基本的な権利へのアクセスが深刻な争いの場となっており、犯罪や政治的暴力が政治経済を形成し(またそれらによって形成され)、新自由主義政策が不平等を固定化しています。往々にして、政府はその場しのぎの対処法をとったり、あるいは住民の日常的なニーズに応えたり利用したりする起業家に役割を譲ってしまったりしています。新たに発生するストレスがどのようにこれらのエコシステムを凌駕するかは、未知の問題です。この研究プロジェクトでは、このような問題に取り組んでいます。

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