人生百歳時代という豊富な時間と、IT/AIというヒトの叡智を凌駕する道具を手に入れて人類の未来の可能性が大きく広がる一方、新型コロナウイルス感染の世界拡大、あるいは地球規模の異常気象や頻発する自然災害などの試練を受け、過去の経験の延長にはない激動の時代を生きてゆくことになりました。
あらゆる面で社会システムを設計しなおす必要に迫られると同時に、新しい時代・環境に適応・順応すべく国民一人一人はそのライフスタイルの見直しを迫られています。その結果個人のニーズの多様化が加速し、画一的な社会から選択肢の幅を担保する社会が求められるでしょう。
当研究ユニットの使命は、一義的には手探り状態になりがちな新しいライフスタイルのデザインを国民・消費者の立場に立ってどのような支援ができるかを探求することです。これが政府・コミュニティー・企業等が提供する制度・規律・ソリューションの再構築と不可分のテーマであり、総合的・包括的なデザインの基盤整備を探ることにもつながります。
個人のライフスタイルには、身体的要素、社会的要素、感情的要素が複雑に絡み合い相互に影響し合っており、その関係性を解き明かす必要があります。また、今までの様々な施策の成果の評価は健康増進や労働生産力の向上・健康寿命延伸効果といった客観的な側面の評価が中心でしたが、私達は生活の快適さや幸福感などのより個人の主観的な側面も加えることで広がりを見せるとともに、自律的な変化を支援するものとなると考えています。また、このような評価体系を整理し可視化することにより、産業としての活性化とエコシステムの構築につながり、持続的な社会的変化を生み出すことができると考えています。
個人的にも社会的にも求められる新しいライフスタイルデザインについて、その基盤となる心身の良好な状態(=幸福)についての概念についての再定義から、製品、サービスやプログラム等についての評価法、変化を実現するための実験的かつ実践的な場の創出、変化をサポートするための社会的機能を実現するための社会的制度・システムの再設計など、多様かつ具体的なアプローチで研究を行います。また、イノベーションエコシステムの構築、産業としての発展促進を視野にいれ、その変化が社会において実際的で持続的なものとなることを目指した研究を行います。
-
リビングラボを用いたライフスタイル変容研究プロジェクト (2024年6月 プロジェクト終了)
-
ヘルスケア領域におけるインパクト評価と品質確保のメカニズム研究プロジェクト (2024年6月 プロジェクト終了)
-
薬学未来ビジョン研究プロジェクト (2024年6月 プロジェクト終了)
-
食の健康機能の利活用促進に向けた研究 (2024年6月 プロジェクト終了)
-
Narratives that can shape our world: a virtual Living Lab (2024年6月 プロジェクト終了)
-
ICTやIoTを利用した健康サービス・商品指標活用の探求 (2024年6月 プロジェクト終了)